ナイフみたいにとがっては

 購入してもう2年たった愛車、X1。

 だいぶ慣れてはきたが、カーナビと一体化されたシステム回りの使い勝手は正直イマイチだ。

 音声認識もついているが、認識力は悪くsiriさん等のスマホにはとても及ばない。

(一昔前の社外カーナビのそれとくらべたら100億倍マシではあるが・・)

 

 しかも、オーディオや電話と一体のシステムになっているせいか、目的地を言っただけでは認識率が低い(気がする)。 「○○に行きたい」と意図まで口に出した方が良い(気がする)

 しかも、ゆっくりと、滑舌良く、はっきりと、朗読するような感じで。 かつ目的地と「行きたい」の部分は一瞬間を開けた方が食いが良い(気がする)

 

 

 

 そんなある日。

 子供(大)が初の部活の対外試合があるというので、残りの家族でわざわざ見に行った。 場所は北区のしあわせの村だ。(宗教施設の様な名前だが、ふつうの公共施設である) 郊外なのでもちろん車で。

 

 見知った場所ではあるが、一応カーナビを使おうと音声認識してみた。 滑舌良く、ゆっくりと。

 「しあわせの村に、行きたい」

 

 すると間髪入れずに助手席に座っていた妻が小声で「詩人かよ」と毒づいた。

 

 

 なんなのこの女の人こわい。 どうしてこうなってしまったのか。