悪夢 ver2.0

ややブラックな前職で働いていたうちこの2~3年、時折見ていた悪夢がある。1ヶ月か2ヶ月に1回ぐらいかな。 

それは、「さらに前に働いていた東京時代の会社(八王子)に、転職して舞い戻る」というもの。 

夢の中の状況は必ず、転職した出社初日か、もしくは転職前日(社宅とか転居先の下見をしていた)で、どのときも神戸を離れたことと給料が下がる事を酷く後悔していた。

 そして必ず「でも俺なんでこんな決断してもうたんやろ? 嫁さんと子供にはなんて言ったんやろ?」と思いだそうとしているところで目が覚めるのだった。

 その時は「夢か・・あー良かった・・」となるので、まぁ悪夢の範疇にいれて良かろう。

 

 こんな夢を見たのはもちろん、仕事を辞めたくて(現状から逃げたくて)仕方が無いという気持ちが高じたのが原因だったのだろうが、どうせ転職する夢を見るならもっとサクセスフルでハッピーな物を見れば良かったのに。ドリームっていうぐらいなもんなのに、我ながらケチくさい。

 

 で、念願叶って? 神戸から引っ越しはせずに転職したら、面白いぐらいパッタリとくだんの夢を見なくなった。まぁそらそうか。

 

 しかし、かわりに、ややブラックな前職で未だに働いている夢を同じくらいのペースで見るようになった。 それも、記憶がフレッシュなせいか、やたらリアルなやつを。(現実には既に転職しているのだが、それは夢の中では憶えていない。「転職しなかったIF世界」みたいな感じになっている)

 内容的には必ず鉄火場で、「量産試作の組立て直前、手配したダイカスト部品のスが表面に出て歩留まりが悪く、緊急でゲート位置の修正をメーカーに指示している夢」とか。 細かすぎる。

 

 もちろんこの夢も覚めたときに「あー良かった」となるので、やっぱり悪夢なんでしょう。

 

 こうしてみると悪夢という物は「まぁ現実いろいろ悪いことも有るけど、最悪ではないでしょ?」 という事を再認識するために見ているのかもしれない。