母と兄の意向で、今年亡くなった父の遺産を、私も頂戴できる事になった。
まあ遺産といっても、長年の商売の不振で積み上げた借金を職場の土地を売ることでようやっと返済した時の余剰金であり、さらにそれを三男に向けて分けた額である。いきおいささやかなものであり、間違えてもFIREして余生を遊んで暮らしたり、山荘に集まって親族と殺し合うような額ではない。なんの波風も立たず立たせず、母と兄と共に父がお世話になった信用金庫に赴いて分割の手続きを行なった。
お父さんありがとう、これで傘地蔵に頼らなくても年が越せますよ・・
そしてそれから3時間後、見知らぬ番号から電話がかかってきた。こういうのは平素はいったん無視して番号をググッてから対応するのだが、今日ばかりは振り込み手続きの関係で何かあったのかもと思い通話ボタンを押してみた。すると案の定というか、つい先程遺産の振り込み先に設定した、私が口座をもつオリーブ銀行(仮名)からだった。
「あ、俺さんですか? わたくしオリーブ銀行(仮名)です。先程お持ちの口座に〇〇円の振込みがありましたよね⁈」
振込み額も合っていたのでなりすましでは無い模様。見慣れない口座からの入金やったから、犯罪資金じゃない事の確認をしたいのだろうか。
「これ、ご遺産を受け取られたんですかね⁈ ご愁傷様です! それでぜひ
投資信託のご案内をと思いましてですね・・(以下略)」
投資のセールスでした。
「こんな気持ちのこもってない『ご愁傷様』初めて聞いたわ!」とか「ほんまに嘆き悲しんでるご遺族に電話する事もあるんやろなぁ。なんちゅうデリカシーの無さや!」とか色々思う所はあったが、私ももうオトナなので適当に断って電話を切った。まあお仕事だし仕方ないしかたない。
そしてすぐにオリーブ銀行(仮名)の預金の大半をネット銀行の口座に移しておいた。いやだってネット銀行はいらんセールスしてこないし・・