お仕事ダイスキ

 今日も休日出勤なわけだが。(投票は行くつもり)
 まぁそれはそれとして、クリナップのシステムキッチンが地震の影響で入らない(見通しが立たない)ということで、他の候補を当たってみているのだがパッとしない。
 規格サイズが決まっており、その中間のサイズだと高くなったりとか、そもそも装備が気に喰わないとか。 あと、IHが(これまた地震の影響で)P社が入らず、三洋だけですとか。えー。
 地震なんかで客に迷惑かけるな、なんとかしろ! と思いたいところだが、現在自分の仕事でも大変な事になっているので、メーカーに文句をいう気はさすがに起きない。


 この、生産の見通しがたたないという現象、現場からみるとこんな感じだ。
 ・製品や設備につかう部品の一部が、取引先の地震の影響で、「生産の見通しがたたない」。出荷が止まる。
 ・なので、自分の客にも、「生産の見通しがたたない」と伝えるしかない。
 ・そのお客も、誰かに「生産の見通しが立たない」と伝えるしかないだろう。
 ・それが最終消費者というゴールまで連鎖していく。

 つまり、壊滅的な打撃をうけた工場は少なくても(現に大抵の取引先はそう。「電気さえくれば操業できる」という所は多い)、けっこう遠い上流で「復旧の見通しが立たない」ボトルネックがあるせいで、みんないつ頃復旧するか予測が出来ないのだ。(生産が永久に無理、という訳ではないのがミソ)
 「風が吹いて桶屋が儲かる」みたいなことが実際に起こっている。(儲かるのとは逆ですが)
 しかも今回、「大手の基板材料メーカ」とか「過酸化水素シェア80%の企業」とか「ルネサス」とか、まさに上流っぽい所がけっこう被災してしまっている。


 そしてこれは妄想だが、仕入れ関係がループになっている所があれば、復旧はもっと手間取るだろう。例えば、「A社はB社の部品が必要」「B社はA社の製品が必要」となっていれば、お互い永遠に部品がつくれない。 まぁ実際は平行して他の業者を探すので悪循環から抜け出すんですが、これほどクリアにループ関係が見えない場合は、見通しのたたなさに拍車をかけるだろう。
 

 幸い、現実には、個々の企業は必死になって生産をつなぐ努力をしている(新しい取引先をさがす、無事だった工場に生産を移す)等をしているので、いつかは流通が回りだすんでしょうが、分業関係が発達した現代、上記のような理由で先が読めない。
 同じ理由で、事態は急に回復するんだろうけど、じゃぁその日がいつか、というのは「見通しがたたない」のです。