10年前と違うところは、なにより町全体がキレイになったこと。
アジアらしいエネルギッシュさで、古い建物が壊されて、新しいビルがバリバリたっている。(それでも台湾は先進国なので、もう大分開発がすすんでいるものと思うが)
それはそれで綺麗で清潔で結構なことだ。
しかし同時に、味のある路地や、市場や、大衆食堂の数が減ってゆき、おしゃれで口当たりが良くてお行儀のよい(そのかわりに無個性極まりない)、スタバやマクドやセブンイレブンやBodyShopにすり替わって行く。
きっと、あとさらに10年すれば、無くなったものを懐かしむようになるよーと、実際にそうなってしまった国の住人として、台湾の人たちに言ってあげたくなった。
(ラーメン博物館を筆頭に、日本各地にある擬似昭和街みたいなアミューズメント施設がどっかのショッピングモールにできるな、絶対。)
まぁ、大きなお世話なんでしょうけれども。
勝手に美化して思い出す方は気楽ですが、現在進行形の住人は、雨が降ると茶色い水溜りがまだらに出来るでこぼこの道や、いつ掃除しているのか分らない適当に作ったドブ溝や、そのへんを飛び回る羽虫というディティールを目にしながら、せっせと街を作り変えているんだろうから。
でも、安くておいしい個人経営の大衆食堂はいつまでも残っててほしいなぁ。少々汚くてもいいから。
チェーン店は味気ないっす。