ジェンダーに思う

 土日の食事は朝昼晩、基本的に私が作る。
 この習慣、いつの頃から行っているかは憶えていないが、少なくとも子供が生まれてからは確実に定着している。
 さて、この行為を行っている理由は何かというと、じつは少しでも妻に楽をしてもらうためである。(もちろん料理が嫌いでは無いこともあるが。)
 だってこっちは平日は朝は早く、帰宅は夜遅く、家事を全然手伝っていない負い目というものがある。(明朝のために米を洗ってしかけるぐらいはするが。あと時折皿洗いも)
 それに、毎晩頻発する子供の夜泣きも、基本は妻に対応してもらっているし。(その間私は熟睡。仕事に差し支えるし、そもそも私では泣き止まないことが多いしさぁ)
 

 そんな私ですがある週末、飯を作りながらふと聞いてみた。子供と寝転んでテレビをみている妻に。
 「俺が土日に家事をしてるの、感謝してる?」
 すると、こんな答えが返ってきた。 
 もちろん感謝している、だって私の家事にあなたも感謝しているでしょう、と。
 
 
 あーそりゃそうだ、と思ったが、そこではたと気づいた。
 私は女性の家事を「専業主婦なら、こなして当たり前」とは思っていない、と。
 そう、私は家事を大変な仕事だと思っている。少なくとも一般的な外の仕事と同じくらいには。
 そして、その大変な仕事を誰かがやってくれているおかげでこちらは健康で文化的な生活が営めているのだから、そりゃぁ感謝もするというもの。
 また、この感謝の根底には「一人の有能な人間をして、俺の生活維持という極めて限定的かつローカルな業務を受け持って貰っている」という現実認識もある。
 (「有能な人間」+「大変な仕事」+「自分の世話をしてもらっている」⇒「感謝、尊敬」という図式)
 ここをさらに掘り下げてみると私には、「女性は能力が高い」、という先入観さえあるように思う。

 さて、この私の「女尊男卑」な先入観により、妻は(損か得かと言うと)得をしている訳ではあるが、
そもそもこれはいったい何処から来たのか。考えてみた。