小さな幸せ

 駅への通り道、ある家の前で私は必ず足を止める。
 なぜなら、そこにネコがいるから。それもかなりの確率でいる。
 なぜなら、ヒモつけて飼っているから。
 ネコをヒモ付きで飼うのは、なんだかかわいそうであまり好きではないのだが、その家のネコはいつものんびり日に当たっており、ヒモを特に気にしている風ではなく、幸せそうなので和むのだ。
 夜は寒くなるとすぐに家の中に入れてしまい、その辺も家人のネコへの愛を感じて好印象だ。
 というわけで、そこは私にとって、ネコ可愛さを自らに充填する癒しスポットな訳なのだ。