黄金の羽根。

 仕事に疲れた中年サラリーマンのあこがれと言えば、不労所得。 不動産投資とか大家と言った単語が浮かびます。
 「貸しマンションを何棟も所有し悠々自適の大家業、平日はブラブラ」なんて生活、羨ましす。

 というわけで、軽く調べてみました。  で、「やっぱ怖いわこれ。気軽に手出ししたらあかんわ。」と思いました。


 物件の価格に対して、年間手に入る家賃の割合を「表面利回り」といって、物件のオトクさの目安にするらしいですが、今の市況ならざっくり5〜10%ぐらいのようです
 つまり2000万円の物件なら、年間100〜200万円の収入。 一見そこそこの投資ですが、実はあまりうまみはありません。不動産ならではのリスクや経費があるからです。
 初心者が手を出しやすいのは中古物件ですが、遠からず設備の修理更新も必要だし(給湯器壊れたとか・・)、急に空き室になったら一銭も入って来なくなるし、人死にでも出ようもんなら目も当てられません。 銀行に金を借りていたら、利子も払わなくてはいけないし。
 株なら「3%ぐらい配当がつくのなんぼでもあるのに。放置でも良いし。」と思うと、正直、もうちょっと利回りが良くないと割に合わない気がしました。

 また、調べる途中、至る所で「出口戦略」という単語にでくわしたのも気になりました。 
 平たく言うと、「手持ちの物件を、大きな設備更新や建替えが必要になる前に、売り抜ける」事のようです。
 もっと平たく言うと、「ババを他人に引かせましょう」ということです。
 不動産投資ではごくありふれた概念のようですが、「持ち続けたら損する資産」ということですので、個人的にはかなり投機的というか、ギャンブルに近い印象をうけました。
 

 もっとも、不動産投資には、他の投資には無い特殊な点があるのも事実のようです。
 ・銀行で金を借りて、おおきなレバレッジをかけられるので、一気に資産を膨らませることが可能。(頭金ゼロでも可能)
 ・サラリーマンでも、大家業としての経費や損失を合算化することで、所得税を圧縮しやすい。
 ・相続税対策(これは良くしらべてませんが、メリットあるようです)

 けど、いずれも損得をようく見切っておかないと、安易に手を出すと火傷するのでは無いでしょうか。


 というわけで、不動産投資は当面考えないことにしました。 
 また検討する時がくるとしたら、(出口戦略なんか考えなくて良いぐらい)利回りのよい物件が出てきたときだな。