感想:10日終わって

 これでみっちり10日間、今の会社で仕事をしました。 キリがいいので、ここでひとまず、10日目の感想を。

 今の会社は、利益の高い会社として(知っている人はしっている程度には)有名だ。
 今まで私が絡んだ社員たちは、やはりそれなりに優秀だ。
 で、前の会社で私が育ててもらった部署は、昨今かなりの赤字つづきだ。
 みんな無能だったからなぁ・・・と言う訳では決して決してなく、驚くべきことに、個人の能力はなんら今の会社に劣らない。 ていうか、今の所、前職で 「この人すげぃなぁ・・」 と尊敬していた幾人かの人たちを超える人物には、少なくともまだ出会っていない。(同等ぐらいの人はいたけども、みんながそうと言う訳では決して無い)
 恐らく、私が知っている人たちは、この会社でも難なくやっていけると思う。
 じゃぁ何が違うんだ! と言う話だが、それはいろいろあると思うが、一番大きなものは「文化」だと思う。
 今の会社は、儲からないことはやらない。 企画段階でどの市場をねらってどの程度のものを作るか、練りに練るし、「他社はこんなんで、だからこんなものを作ります。」という分析資料が、一兵卒にまで配られて、説明される。
 儲からない製品は絶対に社長の認可が降りない。 
 で、何をやっても二言目には 「それいくらかかるの?」 「儲かるの?」 「売れるの?」 という言葉が出てくる。一年目の新人でもそんな見方をする。
 「儲かるものはやる、儲からなくなったらやめる」という基準と、決定のプロセスが全員にとってとてもクリアだ。 「とはいえ・・・」という2重基準がほとんど無い。
 そうそう、前にも書いたが、本音とタテマエの乖離が無いのも凄く特徴的だ。 「こりゃおかしいよ」と思いながら仕事をすることはあまり無いっぽい。 思えば、そういった無力感ほど社員の士気を落とすのに効果的な物はない様な気がする。
 あと、製品をやる人数が少なく、会社も小さいので、相対的に自分の仕事が売り上げとかに及ぼす影響が大きい。 必然的に、部署レベルの業績にたいし、自分1人の産む利益が本当に効いてくるので、みんなちょっとでも良くしようと言う意識が高い。 「あとちょっとこうしたら、原価がこれだけ下がる、商品の魅力があがる」 と言う時に、出てくる意欲のレベルが違う。