またもやマニアックな話

 先日、ダメ出しさせてもらった今の会社の購買部門だが、いい点もある。
 それは、「安く買う」という責任はきっちり果たしている所だ。
 アルミの削りで部品を試作したのだが、思ったよりもはるかに安く上がってきた。
 レンジで0.05程度のうるさい公差を幾つか入れていて、なおかつチャッキング一回では作れない(45度斜面でも結構複雑な形状を作っている)、手のひらサイズの部品だったのだが、少なくとも10万円はすると踏んでいた。
 が、見積もりが上がってきたら、その半額以下だった。 おいおい。
 こんなに安い一番の理由は、相見積もりをきっちり取っている事だと思う。購買に見積もりを依頼した直後、「凝った形状の部品なので、見積もりの為に指定した加工先に3Dデータを送ってください」と言われたのだが、その指定されたアドレスが軽く5個を超えている。 だから、同じファイルを添付したメールをいくつも送る羽目になり、めんどくさかった。
 今回、何種類もの部品の試作を頼んだのだが、部品は、そうやって見積もりを取ったなかでも、それぞれ一番安い値段を提示した加工先にばらばらに割り振られて発注されていった。
 トータルでもやっぱり、思ったより半額以下でした。 マジ安い。
 もしやと思って量産品の樹脂成型品の納入価格を調べたら、これまた安い。
 すごいなぁ・・・・。 さすが関西ヤクザ。 足元みまくってるね。

 じゃぁ良いことばかりかというと、そうでもない。 その辺で手間をかけている分、レスポンスが悪いのだ。
 
 見積もりをしっかりとって、その中から一番安い所を選んで、発注、というやり方なので、開発が図面を出して試作を依頼してから発注までに2,3日のタイムラグがある。
 当然、加工先は発注されてから物を作り始める訳で、そうなると見積もりの2,3日の分、納期は延びる訳だ。
 前の会社では、「少々高くなってもいいから、とにかく早くしろ。時間は金で買え」的な所があった。
 見積もり依頼=発注、ぐらいの勢いだったのだ。 今回もそういうイメージで私もやってしまっていたので、かなり違和感がありました。
 がんばって計画通りの日に図面をまにあわせたのに、着工まで2日ぐらいほっとかれるというのが、もったいなくて・・・。
 
 やっぱり前の会社とは作っている物が違うから、日程の無理さとかが微妙に違うんだろうな。