原発

 ここ数年はご存知の通り、CO削減と原油枯渇対策のため、原発はひさびさに脚光を浴びてきた。
 さて、そこに対し、今回の原発騒ぎは今後どんな影響をあたえるだろうか。
・シナリオ1
 やっぱやめようよ危ないよ原発、となる。
・シナリオ2(今回の件が無事おさまる前提で・・)
 あんな地震来たのに本体は大丈夫だったじゃん、凄いじゃん日本の原発、となる。
 エンジニアとして言わせて貰えば、今回の地震は日本の原発にとって、超貴重なデータだ。壊れ系の試験ってのは結局「やってみるまでわからない」部分がある(解析?ちゃんちゃら可笑しい)。つまりは、あのデカイ原発とその広大な付帯施設を、強烈な振動試験や津波の衝撃試験にかけることができた事になる。 そんなデータどこの国も持っていない。
 原油価格高騰の中、原発導入したいんだけどウチ津波地震がねぇ・・・という向きには結構なアピールになると思うがどうか。


 結局シナリオ1とシナリオ2の綱引きだと思うのだ。国内世論はシナリオ1だろうし、関係者はシナリオ2だろう。
 さて、評論家的な(無責任な)予測はともかくとして、個人的には原発に対しどう判断するのか。
 これまた無責任な発言だが、「わからない」。 何を信じていいか分からないので。 推進側の話も反対側の証拠もある程度筋が通っており、第3者としては真実は藪の中だからだ。陰謀論判官びいきという先入観を排してしまえば、現場を見ていないので判断のよるべがないのです。情報は過多なんだけどね。
 この件、「ユダヤ人の虐殺は無かった」話や、「月着陸はウソ」の話に似ている。どちらも読んだ事があるのだが、その主張の枠内では「話に筋が通っているし、証拠もある」のだ。
 もちろんそれらへの反論も存在するのだが、門外漢には泥沼の論争の真偽は判断できない。個人的にはどちらが起きた事も「信じている」のだが、信じているだけだ。根拠はないのだ。 
 あ、もんじゅ高速増殖炉)だけは絶対やっちゃいけないのは断言。溶融Naと高圧水蒸気が隣り合わせだなんて設計思想が狂っている。