ブランドとは。

 結局、この商品とやり取りを通じて、店員の豊富な商品知識も、上質で気持ちの良い対応も、流石違うと唸らされる品質も、何も感じ取ることは出来なかった。
 安物コートとの金額差を正当化するプレミアムは、ブランドのマークとデザインのみ。 暴利をむさぼった分は、悲しいことに品質にも店員の教育にも行かず、広告代と誰かの懐に消えてしまったのだろう。
 「高い金払ったんやでぇ」ていうシグナルとしてだけのブランドなんて、なんと無意味なことだろう。
 そんな価値観が行き着く先は、「見た目だけはそっくりなニセモノが安く手に入れば一番トク」という消費者ではないだろうか。 デザインもマークも簡単に模倣できるものだから。

 あーもう、こんなブランド2度と買わない。
 ・・・・いや、一度も買ってないか結局。 えらそうに語ってしまったが。