所詮人間

 家を建設中の友人のブログで、営業に対しなんだかなぁと思った、的な事が書いてあった。
 思うに企業にとって、購入の決断させる時も、購入してからの満足度を上げるためにも、営業と言うのは大変重要なファクターだと思う。
 というか、商品やサービスがどんなに優れていても、営業がどうしようもなければ顧客は買わないし、仕方なく買っても大層不愉快な思いが残るだろう。
 逆に、商品に少々瑕疵があっても、営業の力でなんとかなる部分もあると思う。「あの人がそういうなら許してやるかぁ」みたいな。
 

 自分も、一応エンジニアといわれる職業の端くれであるので、色々な部品を外部から購入して製品に組み込んでいる訳だが、その途中でメーカー選定という作業がもちろん必要になる。
 その時には、価格や性能、大きさなどを比較してベターなものを選ぶ訳だが、他社よりそれほど優れていると言う訳ではなく、かつ窓口の営業が使えないと、意図的に選定から外したりする。
 
 これは何も個人的な好き嫌いで外している訳ではなく、特にキーパーツではあればあるほど、なにか不具合が出来た時の向こうの理解力や対応力が、製品の納期や最終的な性能に直結してくることがあるからだ。
 
 また、客から見て使えない営業が、部品メーカの社内でツブシが効く訳もない。この『社内でのツブシ』というのは、仕様書の行間の仕様を自社内で呑ませたり、トラブル時に技術の人間を即日ひっぱって来たり、生産ラインにねじこんで超短納期でモノを入れてきたりと言った様な『腕力』を大きく左右する部分である。
 これが無いとあるとで、こちらの仕事のしやすさも随分ちがう。


 と言う訳で、ドライにみえる開発による部品選定という作業においても、案外ウェットな要因も重視されるよ、というお話でした。
 と、開発職にもこの様な権限があるんですが、その割には1度も接待とか受けたこと無いんですが。もう社会人8年やってるんだけどなー。理系のオシゴトというのはそういう意味ではとてもドライだ。
 確かに、接待されても、選定に手心を加える様な気が我ながら全くしない。 変なモノ選んで、仕事に苦労するの嫌だし。
 うん、向こうにしても、接待のしがいが無いからやらないのかもな・・・。