天下獲りのアイデア〜追加

 先日の、「太陽光発電便乗商法」について考えてみたのだが、キモは「昼間でも20円程度で手に入る電気を、42円で売る」という箇所にあるので、いろいろバリエーションがあることに気づいた。
 コメントにも書いた、「日中、隣から電気をもらってきて、発電したものとして売る」はまぁ設備的にも手間があるだろうし、倫理的にもハードルがたかい。電気会社に、「○○さんち、雨やのにえらい勢い良く発電しとるなぁ」などと疑われてしまうかもしれない。ちょっとしたトラブルで「夜中なのにギンギンに発電」となれば即バレだろう。
 が、「日中、自分の家で使う電気を隣から買う」とすればどうだろうか。そもそもシステム的に、「発電量から、使用した分をひいて、残りを売る」というものだそうなので、使う分は隣から買えば、高値で売れる発電した電気に手をつけないですむ。
 さらに論を進めると、「うちの屋根の上は発電所で、家の電気とはまったく別の契約でんねん。せやから、使用した分の相殺はせんといてもらえまっか」というのも可能ではなかろうか。
 これを拡大適用すれば、「工場の屋根や余り敷地を利用した発電」や「コンビニ・大規模ショッピングセンター屋上での発電」も、「発電母体は別組織なので、使用電力を相殺しないでください。うちは敷地貸しているだけです」ということも可能だろう。
 ・・・・・って、もしかして本当にそうなってる? 思考実験として書いてきたが、もし大規模法人に限っては実現しているなら、何か釈然としないものを感じる。 マクロ的にみれば、電気の消費者から、発電者とパネルメーカーへの所得移転じゃん。


 なんにせよ、言うなれば「120円で手に入る缶ジュースが、200円で買い取ってもらえる」という不自然な状況が生み出した歪みなわけで、善悪はともかく、市場原理に手をいれると何らかの副反応は発生するということだな。 高速道路2000円がフェリー会社をつぶしたように。