暗い話

 ちょっと前になりますが、安部総理が企業に「アベノミクスで景気良くなったら賃金に反映してね!」と頼んだとかいう話がありました。 これって期待できるんでしょうか。
 思いかえせば、サブプライム前の2000年代は長く景気回復局面で、企業の収益もかなり好調でしたが、平均賃金は逆に下がり続けました。 企業としては、上げなくてすむ賃金は上げない、という訳です。そらそうだわな。
 で、もちろん安部首相もこれを知らない筈はなく、それなのに「最低賃金のUP」とか実効性をともなった施策を打ち出さず「お願い」ですませるということは、つまり「本気じゃない」というシグナルでしょう。
 片や、円安により物価はジリジリと上がっていく中、年金や控除の廃止や増税により労働層の可処分所得は確実に減るわけで、これは強力な景気への下降圧力になりましょう。 
 というわけで、現在は復興予算等で金をばら撒いて目先の景気上昇を強引に演出しようとしていますが、そこで生まれる利益は中間層に配分されない可能性が高く、結局「その後」の成長にうまくつながるかは結構疑問だなぁと思っています。
 貧富の格差はよりいっそう広がるよねぇ・・。