ストーカーによる犯罪、というと二人の娘を持つ身としてはそれほど他人事ではないわけだが、司法の対応にいつも違和感を感じる。 正確に言うと、犯罪の線引きに関しての違和感かもしれない。
 
 なんの被害もでていないネットでの冗談半分の「犯罪予告」には過剰に反応する割には、警察に相談する時点で明確にかなりの迷惑が発生しているつきまとい行為には及び腰だ。 そこに、一般的な「わるいこと」相場感からいって、対応のアンバランスさを感じるのだ。
 愉快犯的な犯罪予告で捕まった人間がよく「そんな悪いことだとは思っていなかった」と言っているが、正直「そうだろうね」と思ってしまう。ウェットな人間関係も絡まないし、証拠はデジタルに残っているし、あとから文句も出ないし、司法としても処理しやすいんでしょうけど。
 発生する件数と、重大犯罪につながる可能性をかければ、つきまとい行為の方が社会に与えるダメージは大きい。
 であればその方に過敏に司法の手が介入したほうが、行政リソースの使い道として有効ではなかろうか。