高いバクチ

 春といえば保険更新のシーズン。いろいろありますが、その中でも民間の健康保険には私は加入していません。
 考え方はこう。
  ・保険は「みんなでお金を出し合って、勝った(病気になった)者だけがもらえる」という形式のバクチ。
  ・当然、(宝くじや競馬等と同じく)胴元である生命保険会社がごそっとテラ銭をとっているので、期待値は低い。
  (大手生命保険で60%程度経費に消えているという説あり)
  ・こんな分の悪いバクチできるか!
  ・病気になって、高額な医療費が必要になったところで、せいぜい5百万円以内。
   それだけの現金を保持しておく方を選ぶ。


 というわけです。
 かたや、生命保険には入っています。さすがにいきなり死んだ場合、家族が何十年も暮らしていくだけのお金は持っていないので、「リスクヘッジのためのコスト」として払っているわけです。資産さえあれば、こんな無駄金も払わなくて済むのになぁ、と思いながら。(家のローンとともに入らされている生命保険もあるので、それほど高くは設定してませんが)
 これはあくまで推測ですが、ビル・ゲイツなんかは、生命保険に入っていないんじゃないでしょうか。「保険で税金対策」とかいうさもしい事もしていないでしょうし。 「貧乏人ほど金がたまらない」ちゅうカラクリなわけですよ世間様というやつは。
 

 だが私のこの考え方に与しない人間が家庭内に一人います。それは妻。 彼女は健康保険をかけ続けているのです。彼女の家族は入院で苦労したことがあり、「人間いつかは病気になるので、保険は分の悪い賭では無い」という考えのようです。
 ひるがえって私の一家ですが、祖父母までさかのぼっても家族が入院した記憶が無く(父親なんか病気で寝てるのさえ見たことが無い)、逆に入院するぐらいの病気=生きては戻れない、という認識でした。(医療関係者の友人には悪いですが)
 おかげで病院には死のイメージしか無く、今でも怖いです。まぁ産婦人科と整形外科ならなんとか。


 まぁバックボーンが違えば、保険に対する姿勢もかわるっちゅうわけですな。