厳しい渡世

 道を挟んだ前に、集合住宅がある。 といっても大きなマンションでは無く、2階建てで4世帯ほどが住まう、ハイツといった感じのものだ。
 そのハイツの道に面した所は居住者用の駐車場になっているのだが、その中に白いワンボックス(アルファードだかエルグランドだか)が停まっている。その持ち主がコワいのだ。
 パーマをかけた茶髪の、プロレスラーみたいな太いおばはんなのだが、表情も険しく常にしかめ面だ。 
 まぁ特別接点があるわけでは無いが、「こちらが道で立ち話をしているときに、エルグランドで車庫入れをしようとしたとき」などに、「邪魔やからどいて!」とイライラした口調で叫ぶ、といった風景しかみたことがないので、「外見とは裏腹に、物腰は優しい」というイメージも無い。 


 その御仁を評し、妻に「ダンナが不審死したら、ワイドショーが真っ先に、長い尺でインタビューしそうだよね。(捕まった後に利用するために)」と言ったら叱られました。

 人間素直が一番!