善哉

うちの父親は、自分の父親に似ている、らしい。
らしいと言ったのは、祖父はかなり早くになくなったので、私は直接顔を知らないからだ。 まぁ遺影を見る限りでは確かに父にそっくりだ。
で、うちの父はふだんは風邪ひとつひかない元気な人間なのだが、一時期、妙にしおらしくなっていた。「俺もオヤジが死んだ歳が近づいて来たなぁ・・もう長く無いかもしれんなぁ・・」と。いろいろ自分の親と似ている分、身につまされるところが有るらしい。
縁起でもない、と家族で笑い飛ばしていたのだが、その弱気な期間は結構長くつづいた。
ところが最終的にはそれから20年以上すぎた今、彼はまだまだ元気。
最近72歳の誕生日を孫娘に祝われて嬉しそうにしているのをみて、「そういやあの、『オヤジの死んだ歳うんぬん』発言、流石にしばらく聞いてねぇなぁ」と思い出したので書いてみました。遺伝もあてにならんな。 よく考えたら、おとんの兄貴もクリソツだけどまだ全然元気だもんなぁ。
ていうか、72にもなって、白髪さえほとんど無いフサなのはおかしいと思う。息子は苦労してるのに・・・。