自己責任

 妻のママ友のダンナさんに、外見がいかつい方がいる。いや、ずばり言ってしまえば、「たいていのヤクザよりヤクザ(武闘派風味)」だ。
 もともと恰幅の良い方だったのだが、昨今丸坊主になさって、いよいよ向こう側に行かれてしまった。
 妻だけでなく子供同士も仲が良いので、行事ごとの際には両家接触が多い。自然、ダンナ同士も会話することも多いのだが、この方、じつは別に中身は怖い方では無い。
 むしろ、良く気の付く頭の回転が速い方で、しゃべっていて大変面白い。知識も豊富だし。人を見かけで判断してはいけない、という好例である。

 で、先日も話す機会があった折りのことだが、千葉ネズミーランド(仮名)の話になった。
 私が「子供が行きたがっているんですが、俺が並ぶのイヤで断っています。とりあえず、アトラクションの事故で人死にが出るのを待っています。」と述べたら同意してくれた。
 彼は昨年、家族で行ってきて大変な思いをしたらしい。それはこんな苦行だった由。


   ワンボックスを関西から千葉まで運転
     ↓
   ゲート前で開園前から待機
     ↓
   開園ダッシュ、パパだけ人気アトラクションのファストパスの列に並ぶ。
   (他の家族は普通に楽しむ)
     ↓
   アトラクションから降りてきた家族と交代。
   パパは他のファストパスの列に並ぶ(以下繰り返し)


 真の地獄は冥界に有らず千葉に有り、という感じです。

 あまりのことに、「めっちゃパシってますね。。」と言ってしまいました。
そしたらしみじみと、「ほんっまパシリですわ。。」とのこと。
 「きっと前世でよっぽど人をパシらせたんじゃないですか。その報いとか」
 「ほんまにねぇ・・・。いや、よう考えたら、中高と、めちゃめちゃ他人パシらせてきたからなぁ。
  あれやな、前世や無くて今生の報いやな・・・・。」


人は見かけに。