伝統と格式

 会社の後輩と、茶飲み場で立ち話。
 彼は出身である奈良の地をこよなく愛しているのだが、それ故に腹に据えかねる事もあるらしい。
 「もうね、何がイヤって、週末の夜の西名阪とかそのへん! この21世紀に、いまだに暴走族がおるんですよ!」らしい。
 彼の憤りは続く。
 「それもね、何十人もいっぱいおってね、スタイルもどこの昭和やねんいうぐらいコッテコテの暴走族なんですよ! もーほんま恥ずかしい!」
 
 ここはひとつ、社会の先輩として、一人の大人として、彼の心を静めてあげねば。


 「まぁねぇ、奈良の人って古い物を大切にするから。」



 「・・・・適当すぎるでしょその発言! 何でももの言えばええっちゅうもん違いますよ?!」
 怒られてしまいました。