環境保護

 ひとしきり抜いて地面が見えてくると、激しい罪悪感に襲われる。
 ご存知の方も多いと思うが、カラスノエンドウには大量にアブラムシがつく。だからそれを目当てに、これまた大量のテントウムシの幼虫がいる。
 それが地面をワラワラと逃げ惑うていたのだ。庭中。「なんやなんやー。こらかなんがなー。」って感じで。
 なんだか環境破壊って感じだった。
 テレビで、「子供に乱獲されて絶滅するような軟弱な虫はいません。それより環境破壊の方がよっぽど虫を減らす。だから子供はどんどん虫で遊べ!」と言っている学者がいた。
 その時はそうか?と思ったが、たった小一時間の草抜きで、膨大な量のテントウムシ(幼虫)を路頭に迷わせてしまった今では妙に納得できた。これだけの量、採集しようと思ったら何日もかかる。
 自分で動ける幼虫には、隣の社宅の庭に自助努力で行って貰うとして、もうサナギになっている方々を、こっそり草のある場所に移動しておいた。いやかわいそうやし。