法事ドキュメンタリー

 妻の実家で、生まれてはじめての法事に参加。
 というか法事という制度がなんなのか良く分かっていなかったのだが、故人の「○回忌」を親類縁者と坊さんが集まって、南無南無と祈るものであった。ほほう。
(正確には真言宗で般若心経だったので、南無南無とはいわんかったが。さすが岡山、四国八十八ヶ所が近いことはある。)
 で、○回忌も一人分ではなくて、おじいちゃんの一回忌(これがメインイベント)にあわせて、だれそれの十三回忌とおじいちゃんのおじいちゃんの50回忌(!)を、数年の誤差は許されるのでジョイントしてしまう、というものであった。
 なるほど、親戚多いんだから、個々に開催してたら毎年やる羽目になってしまうからな。
 ていうか50回忌てすごい。下手したらその人、生まれたん19世紀やん・・・。


 ご実家より、立派な数珠(結構大粒の数珠で、さくらんぼの様な大きさと形のぽわぽわが二つ、ついている)をお借りした。
 それを見て「ハ・・・! こ、これは・・・!」 とインスピレーションが沸き、梵天丸さまの首に(ネックレス状に)かけたら、たいそう和のテイストもお似合いでいらっしゃいました。
 嫁さんに怒られましたが。
 梵天丸さまにも怒られましたが。


 でまぁ法事の方だが、床の間にしつらえた祭壇にむかって坊さんと経を唱えたら、今度はみんなで墓参りに行く。(田舎なので、すぐ近所の裏山に墓があり、そこまでぞろぞろと歩く)
 そこでも読経と線香。(このへんは生米もひとつまみ備える。おかげで墓の付近はスズメが凄い)
 わが子も行きたいというので連れて行ったが、読経になると案の定ヒマになってきて暴れだしたので、困る。
 なにかないかなーと思って見回すと、その辺の草むらにピーピーマメが繁茂している。大量のアブラムシ付で。
 しめた!と思ってさがすと、10秒もたたずてんとう虫氏が見つかったので、捕獲して我が子のをお相手いただいた。
 結構活発に歩いたり、と思えば死んだフリして黄色い汁を出してみたりと芸達者なので、我が子もおとなしく遊んでいた。
 (墓参り終わったら飛んで逃げていってしまわれました)

 家に戻ると、女衆の手で仕出し弁当のお膳が並べられていた。これが一人分がすごく大きい。(A2ぐらいの大きさ!)
 内容も豪華で、フルサイズの蟹が一匹ついており、フタからはみだしている。あたかもデカイ赤い虫が逃げ出そうとしているようで、けっこう気持ち悪かった。(1人分、7000円もするらしい。ひえー。)

 で、おっさん達がぐらぐだと、飯をくいつつしばらくだべって、2時間ぐらいしてお開き。
 この一族はアルコール分解酵素を持っていない(10人ぐらい集まって、瓶ビールが2本空かない位。つまり最初の1杯をついだだけ)ので、こんなもんだったが、酒飲み集団だともっと長引くらしい。

 最後に、結構豪華な引き出物?(メロン含む果物盛り合わせと、餅とかいろいろ。モチなんか目出たそうなムードさえ醸し出している・・・)をもって皆帰っていくのだった。
 
 ちなみに、ひとつ賢くなった事。超豪華折り詰め弁当だが、俺はなんとか片付けようとして、「膨大な品数が入っているけど一品一品は大して美味くもない幕の内」を一生懸命胃に詰め込んだあげく討ち死にしてしまった。
 が、皆はちょっとハシをつけただけで、キレイなまま風呂敷(これもちゃんと付属している)に包んでもって帰っていた。
 さすが玄人。