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最新版 投資戦略の発想法

最新版 投資戦略の発想法

 顔つきがあまり好きではない木村剛の本だが、面白そうだったので読んでみました。
 乱暴に結論を言うと、「自分の仕事に打ち込め。それが最高の投資となる」「借金はするな」「まず、2年暮らせるだけの現金をためろ。そしてそれには手をつけるな」「それができたら、国内株を分散して買え。そして長期で持て」ということだった。
 最近流行の「金持ち父さん」シリーズとは、一見全く逆の考え方だ。ボブ・キヨサキはこう言っている。「仕事を幾ら頑張っても、他の誰かを金持ちにするだけだ。」「分散投資はバカのすること」「ただ株を買って、長期で持つなんてことはするな」「良い借金はどんどんしろ」
 だが、読んでみると、実はこの2人は驚くほど同じ事を言っている。
 じゃぁなぜココまで正反対の結論になっているかというと、それは「志」だ。 
 似た思考回路で、同じ現状認識に到達しているが、目指す姿が違うだけで正反対の結論に達している。
 木村剛の指示は万人向けで、「定年後、お金の心配をしなくて済むぐらいの金持ちになりましょう。それには大きなリスクをとらなくても良いし、とってはいけません。大多数のサラリーマンには、リスクを回避する能力はありません」と言っている。
 ボブ・キヨサキの方は「40歳でリタイヤできるぐらいの金をすばやく儲けましょう。それにはリスクが伴いますが、リスクを回避する能力を磨き続けるならそれは分の悪い賭けではありません」と言っている。
 そしてキヨサキは、実は木村剛と同じ事を言っている。「大多数の人にとっては、分散投資して、長期で持ち続ける、これが最もオススメできる方法だ」
 キヨサキのほうが夢があるが、ただ、中途半端に踊らされて破滅する人が一杯出そうな気がする。「努力し続ければ、金持ちになれる」と書いてあるだけで、「金持ちになるのは案外楽だ」とは決して書いていないんだけどね。
 さあーて、俺はどっちを選ぶかな・・・。