所変われば

 雇用差別の話。
 社会人になってこのかた、開発系の人生を歩んできたせいで、関わる会社基本的にメーカ系が多い。訪れても工場や研究所で、総務や経理ではない。
 そのせいか知らないが、ブラウン管の中で見たような「お茶くみ、コピーを頼む女性社員」という姿を見たことが無い。総合職とか一般職とかいうんだっけ(どっちがどっちが忘れた)。21世紀には彼女達は絶滅したのだろうか。
 基本的に開発では、第一線でも女性が普通に働いている事が多く、私はそうした世界しか見ていないので、それが当たり前と思っている。まぁさすがに管理職に女性は少ないような気がするのでガラスの天井みたいなものは感じる。勿体無い。
 で、女性雇用についてはそんな現状認識だったのだが、ある外資系の研究所に出張した時に驚いたことがあった。車椅子の方や、腕の無い方が結構な数働いていたのだ。
 考えてみれば、いまどきちょっと気の利いた会社なら設備的にはある程度の障害者対応にしているわけで(まぁ見る人が見たら「非実用的な格好だけの物」かもしれないけれども)、能力優先で採用するならば、障害のある方も一定数混じっていないとおかしい。(肉体的ハンディキャップを考慮に入れても、それ以上に仕事ができる人なんて幾らでもいる筈だ)
 障害者雇用促進法の罰則や拘束力は知らないけれども、それまで見た会社は事実上そういった志願者をハネていたわけだ。これもなんとも勿体無い話だ。
 さて、最近みたある会社で再び衝撃を受けた。 その会社は比較的小規模で歴史も浅いせいか、「女はどうせ結婚してやめる。非効率だから責任ある職にはつかせない」という旧態依然としたスタンスで、女性は事務的な補助をする社員(と派遣社員)しかおらず、開発は全員男、という所だった。男女雇用機会均等法ってどうなってるんだろう。
 閉鎖的で保守的な古い会社だなぁ、と思っていたら、珍しい苗字の方がちらほらいる。聞いて見ると、在日韓国人の方。
 !!・・・そういえば、今まで見た会社で、いた記憶が無い。 俗に言う大企業だと、そういった人たちも採用段階ではじかれているのか? ちなみにその会社では、昇格や待遇に一切差別はないようでした。 働ければそれでいい、と割り切っているのだな。
 

 もういっぽ思考をすすめてみると、社会人になってこのかた、たとえ日本国籍を持っていても、白人、黄色人種以外の系統の方々は、仕事関係で見たことが無いことに気付いた。(インド人のソフト派遣さんはあるな。でもそれだけ。)
 絶対数が少ないからたまたま会った事がないだけか? 開発系には少ない(から出くわさない)が、その他文系職にはいるのか? それとも(外見でわかる)マイノリティゆえの就職差別を受けてるのだろうか?
 うーん。そういや、大相撲にも黒人いないな・・・・。