8月に思う

 季節柄、終戦関係の記事を良く目にする。
 それでしばらく前に、伯父さんのお葬式で聞いた話を思い出した。


 私の母には兄が二人おり、今回のお式はその長兄の方が亡くなったという物だったのだが、そこには下の兄もいらしており、昔の話をいろいろと聞いたのだ。
 その中で興味深かったのが、戦争中のこと。 伯父さんは三重県のド田舎に疎開していたのだが、海で遊んでいるときに、通りすがりの艦載機に機銃掃射され、大変恐ろしい思いをしたと。
 「明らかに海で子供が遊んどるだけやのに、撃ってくんねんで。無茶苦茶や」とむしろ懐かしそうに語っておられた。
 似たような話はメディアで目にしたことはあり、そんなことは日本中で日常茶飯事だったのだろうが、実際に親しい身内からきくと生々しくけっこう衝撃的だった。

 
 まぁ、確かに無茶苦茶な話ではあるが、そんな艦載機の機銃手も、血に飢えた狂人というわけではなくごく普通の若者だったのだろう。これが戦争の恐ろしいところだ。
 普通の人間は、ネズミ程度の小動物を殺すのでさえてもストレスを感じるのだから、人間(しかも非戦闘員)の命を多数奪ってしまったら、あとからどれほど後悔するだろうか。
 

 「だから軍備を強化せねば」と思うか、「だから軍備を放棄せねば」と考えるかは人それぞれだが、やっぱり戦争ってのは忌避すべきもんだと思う。


 ・・・でも、勝つとめっちゃ気持ちいいみたいだけどね、戦争。(小声)。
  どうやら、サッカーさえも比じゃ無いぐらい国中が盛り上がる模様。 くわばらくわばら。