ワラの家と煉瓦の家

クリスマス後、子供(大)がコロナにかかってしまった。

経緯としてはこう。

 ・友達がウチに遊びにきて一泊していった

 ・次の日、その友達から「陽性になった」と連絡あり

 ・そのうちに子供も「ノドがいたい」⇒「発熱」⇒「病院で陽性判定」の流れ

 

 頭ではその感染力は理解していたものの。

 なんだかんだ言ってこの3年弱自分も家族も罹患せずに済んでいたので「ほんまにそんな簡単に伝染るんやなぁ」 と、改めて軽い驚きを感じてしまった。

 

 ご友人から「陽性になった」と連絡があった時点で、子供は家庭内隔離したこともあり、現在まで他の家族に症状はでていない。 が、濃厚接触者扱いではあるので、年末の予定はすべてキャンセルした。 仕事も在宅に切り替えた。

 

 自然、家族皆の外出は最小限となり、とても静謐な年末となっている訳ではあるが、これによりある現象が起こっている。 財布の現金が減らないのだ。

 

 年末のこの時期は外食・お年玉・プレゼント・子供にお小遣い等、平素より支出が膨らむのが常ではあるが、比較的現金を使うことが多いので(とくに飲み会のワリカンとかね)、意識的に多めに現金を引き出すことにしていた。

 

 が、この巣ごもりモードでは、そういった「ハレ」の支出がまったく出て行かないので現金が減らない。

 というか、支出自体が「食料を買いに行く」ぐらいしかなく、まったく懐に優しい年末年始ではある。 正月ムードの盛り上がらないことといったら無いが。

 

 節約になるのはええけど、つまらんなぁ・・と思いながら、ふと以前見た何かの記事を思い出した。 

 それは、「アメリカではコロナによって貧富の差が広がった」というもの。

 

 比較的高所得の層(当然ホワイトカラー)では、コロナ下での戒厳令モードにあっても、基本的に仕事は在宅に切り替えることが出来るので収入は途切れないので、家計へのダメージは少なかった。むしろ、給付金と言うボーナスまで出たので、「新しい働き方の加速」を歓迎する余裕まであった。

 が、肉体労働や対人サービス業への従事が多い低所得者層にとっては、社会的な人との接触制限はイコール収入源の蒸発となった。 貯蓄も乏しい中、ただでさえ自転車操業であろうそういった世帯が具体的にコロナ禍をどうしのいだのかは分からないが、「借金してしのぐ」「不要不急である、自らのスキルや子供の学習への支出をあきらめる」「より不人気な(キツくて安い)労働にきりかえる」等の選択肢を選ばざるを得なかった人々も多いと考えられる。 いずれも家計にとっては「より貧しくなる」圧力が加わる事になる。

 

 

ここは日本ではあるけれども、「節約にはなるが、友人に会えなくてつまらん」 なんて言えている自分は恵まれているのだなぁとしみじみと何かに感謝してみたり。 

 そんな年末でした。