よしなしごと

 寝ながらぼーっと考えた。
 ある一人の人間がいるとして、20歳から40年働いて、仕事をやめた60歳から20年生きるとする。
 すごい単純に考えると、40年間に収入の3分の1を貯金し、20年間に消費する。年収の3分の1を貯金って結構な額ですぜ。
 で、実際には年金と言う形で第3者を通じて、この貯金と消費が行われるから良く見えなくなってるけど、(貯金する人間と消費する人間とが同数の場合には)基本的にすごい負担がかかるシステムなのだと気付いた。
 重い負担を防ぐには、負担と消費の比率を変えるか、年金システムというこの閉じた系に外から金を加えるかしかない。
 前者は、①一人当たりの支給額を減らすか、②負担する若い労働者を増やすか、③平均寿命を予定より短くし死差を発生させるか、で実現できる。
 後者は、税金からの補填では意味がない。結局国民の懐から出て行くから。法人と言う「年金のいらない個人」からガバっと集金するという手段が残るが、そんな企業に不利な法案は絶対に通らないだろう。運用益もそんなに上がらないだろうし。
 結局①〜③しか無いわけで、
 ①は限度があるし、現在の少子化の流れが急に変わるとも思えず、②も怪しい。
 そもそも、人間が常に増え続けることが前提のシステムなんて、「ただのネズミ講(by青木雄二)」だ。いや、青木雄二は嫌いなんですけど。
 個人的には、案外③がいけそうかなと思っている。今の30代以下の人間てそんなに長生きしないんじゃない?みたいな。支給開始が65歳だから、平均寿命が70歳ぐらいになったらだいぶ楽になりますぜ。でも目先の話、ここ20年ぐらいはそれも追いつかず、結局打つ手無しが結論になった。
 個人の徴収額は上げて、支給額を減らして、支給開始年齢を遅らせるってとこに落ち着くんだろうなぁ。やだやだ。