モッタイナイオバケの一族

 うちの嫁さんは「捨てられない人」だ。 弁当についてきた割り箸やビヒダスヨーグルトについてきた砂糖とかをコレクトしている。 そして何かの時につかう。(もしくは忘れられた頃に俺がこっそり捨てる)
 で、この特性はどうやって育まれたのかなと思っていたが、どうやら母親から受け継いだ物らしい。
 倉敷の嫁さんの実家に帰ると、すごいのだ。 蔵と呼ばれているでかい物置があり、とにかく何でも捨てずにそこに収納されている。 あまりにでかいので、事実上の4次元ポケットになっているのだ。 そして、「小さめのサランラップがなかったっけ」とか口に出そうもんなら、義理の母は「ちょっとまって、あったハズ」と言って、ちゃんと「10年前銀行でもらったラップ(使いかけ)」とかを出してくる。 ものスゴイ能力だと思う。
 嫁さん曰く、「私にはあの能力は半分受け継がれなかった。『捨てずにしまう』習性はあるのだが、『忘れずに出してくる』ことは出来ないのだ。」
 ・・・・・困るよ。