先日、俺の母が、新居の片付けを手伝いに来てくれた時のこと。
ひとしきり荷物も運び終わり、飯をどうしようかとなった時に、母がこういった。
「寿司とろう！ さっき車運転してる時、寿司屋の配達バイクが前はしっててん！ 書いてた電話番号、覚えてきたから！」
このババァは６０歳の坂を越えてからというもの「おかぁさんちょっとボケて来たわ・・。物忘れはげしなって・・・」と嘆くことしきりなのだが、そんなことは無いと思った。
まぁそれはそれ、そのすし屋で色々出前をとった。上にぎりとイナリ。おかんは自分用にチラシ寿司。（まぁ全部ゴチになりましたが・・・・）
で、喜んで上にぎりの中からウニを食ったのだが、まずい。 変な味がする。
「まずいなぁ、このウニ」と言ったら、おかんが「まずかったら食べんでええで！ もう一個残ってるけど、食べんとき！」 とやけに強い口調で言う。
やがて食べおわり、ウニだけが残った。もったいないので、ひょいと口に入れた。やっぱマズイ。そしたら母が怒った。「あんた、食べんときいうたのに！」 「え、もったいないやん・・・」
そしたら、自分のチラシ寿司についてきたレンコンを食えとう。口に入れてみたら、わずかに腐っている。 嫁さんはあまり分からないと言う。
そして母曰く。 「ちょっと腐ってたやろ？ だからウニもただマズイだけやないやろ思て、それで食うな言うてん。」
もっと早く言ってください、おかぁさま。
そして、イナリ寿司に関しても、「まずいなぁ。特にアゲの味付けが」と親子で意見が一致。 チラシのシイタケも食べさせられ、「まずいやろ。こんな味付けする店はあかんねん。」 と教授された。
しかし、そんなヤバイすし屋、よりによってひき当てないでください、母上・・・。 もっとマシな寿司屋なんぼでもあるやろうに・・・。
