夜明けのロボット

 わが子のパトロンの方から、お掃除ロボットを頂いた。帰ってきて早速駆動。
 凄い。凄すぎる。 ぶあつめのカーペットでも、試行錯誤しながら乗り上げて掃除していくし、触覚(細いブラシ)を地上スレスレで激しく動かしながら進むので、掃除機では吸い取れない箇所のゴミも掻き出してくれる。
 なにより、その頑張る動きがとても愛らしく、「お、えらいねぇ!」とか「お疲れ様!」とか思わず声をかけてしまうほどで、とても癒される。
 けっこう前からあるこの手の製品だが、今後5年でロボット掃除機は爆発的に普及すると思う。 日本の大手家電メーカの参入が鍵になるとみた。
 (パテントのからみか、アンテナの鈍さか知らないが、まだ大手の家電メーカは手を出していない。床を掃除残しなく完璧に掃除するアルゴリズムの開発にハマっているだけなのかもしれないけれど。)
 特に、この愛らしさという特性を、しばらく前に流行ったペットロボットと絡めたらとてもよいと思う。ソニーさんあたり、どうですか。


 我ながら随分惚れ込んだものだと思うが、エンジニアとして今この世で一番設計してみたい。数十年後、一般家庭にロボットが普及した暁には、教科書に「家庭に最も早期に導入されたロボットの仕事は、ペットと掃除」と記される事だろう。


 アイディアとしては、ヘビやイモムシ形の、関節を持ったものはどうだろうか。(列車のような、といった方が分かりやすいか)
 このお掃除ロボット、性能の壁はバッテリー容量とゴミ保管庫の大きさだと思うのだ。
 バッテリーは、すでに自分でステーションに行って充電する奴が存在するのだが、ゴミ保管の容量はいかんともしがたい。(そのうち自動ゴミ捨て機能が装備されるようになるだろうが)
 容量UPのために本体を大型化すると、狭い所入れないし、何より「ベッドやテレビ台の下を掃除してくれる」というメリットが消えてしまう。容量をUPしつつ、低く、細く、小回りが効く形状となると、もうヘビのような形にするしかないと思う。
 構造的にいちばん融通の聞くバッテリーを後部にすると良いな。鎌首をもたげるように、前部を持ち上げることで、より高い段差もクリアできる用になるだろう。
 

 もっと目先のアイデアとしては、掃除ロボットをぬいぐるみ化するカバーなんてどうだろうか。 サイドビジネスしようかしら。
 ヒラべったくて丸いものが多いから、テントウムシやカメ形のものなんかとてもいいだろう。
 ペットロボットがわりといってもあまりリアルにする必要は無い。「不気味の谷」に落ちこまないためには、記号化された可愛さで良いのだ。