ある休日の朝、カーテンを開けると縁側に見知らぬ少年が座っており、庭の砂利で遊んでいた。 誰だ。
聞けば子供（大）のクラスメートで、近所の公園に親と来たのだが、抜け出したのだという。（兄の少年野球についてこさせられたが、ヒマだったという構図）
子供（大）も「あ、○○くん」と窓越しに挨拶していたが、べつに彼と遊びたい気分でもなかったらしく、家の中にひっこんでしまった。 冷たいなお前。
ひとり取り残された形の彼だが、公園に戻ると思ったら、だまって庭遊びを継続している。だが、こちらとしては迷惑なので、妻がなんとかして帰らせようとあれこれ話しかけている。
「戻らなくていいの？」「いい。」
「おかぁさん心配しない？」「しない。」
「うちの子供、遊ばないけど一人でいいの？」「いい。」
なんとも不器用かつ忍耐強い。
ひとりで黙って遊ばれる分には、直接なんらかの被害をこうむる訳ではないので、決定的な「退去すべき理由」を提示できない妻。そして空気なんか読むわけが無い男の子という構図。
そのうち、「お弁当持ってきてるから、ここで食べて帰る」、と言い出した。一人で他人の庭で弁当を食う子供。シュールだなぁ。
と、感心している場合ではなく、妻が「ちょっとお前が何とかしろ」というオーラを出しているので、娘の父（俺）登場。
「○○くん。 うちの子もいま遊びたく無いみたいだし、よその子が一人で庭でいるの、変だしイヤだから、帰ってくれない？ おじちゃんイヤなんだよ」
と言ったら素直に帰ってくれました。 「ここで遊びたいから遊ばせろ」というカードに、対抗する理屈を提示できないんだから、「こっちは不快だからやめろ」という感情論の世界まで降りないと戦えないよねぇ。
しかし子供（大）の男運は大丈夫だろうか？ と心配になりましたよ。
成長したら、遠方に（海外含めて）出て行きたいといったら快く送り出してやろうと現時点では思っているのだが、あんまり変なのひきよせる様だったら困る。石油王かイギリス貴族（公爵以上限定）掴まえてもらう予定なんだけどなぁ。
